参加者感想

　　システマを始めて、一年半ほどになります。

もともと打撃系の格闘技に興味があり、意拳とカポエィラをかじっていたのですが、グループが消滅したり、諸般の事情があったりで何年か格闘技から遠ざかっていました。

　しばらくぶりに何かを始めてみたいと思ったとき、たまたまネットで見つけたのがシステマでした。

　初めて京都御所での練習に体験で参加したときは、人の体の上で拳立てをする、人を持ち上げながらスクワットするなど、これまで経験したことのないエクササイズばかりで、正直「なんだ、これは」と異形の格闘技を見る思いでした。

　しかし、それから二ヶ月ほどたって東山での練習に参加しだしてから、徐々にその面白さや奥深さがわかるようになってきました。

　システマはその考え方についても、動きについても、驚きの連続ですが、やはり大きな特徴は「破壊の否定」であると思います。練習でも、お互いの拳を体で受けることがありますが、不思議と後に残らないのです。特にマスターともなれば、一撃でものすごい衝撃がくるのですが、ダメージはなく、むしろ体の中が変わるとさえ感じるほどです。

　また、リラックスすることを重視するので、いわゆる興奮状態になることがありません。そのため、練習後は身も心もすっきりした状態になることが出来ます。

　決まった型がなく毎回練習の仕方は変わるので自分にも出来るか心配だったのですが、中に流れるコンセプトは変わらないため、感覚として身につけていくことが出来ました。意拳や太極拳をやっているときはまったく出来なかった脱力についても、システマを始めてからはかなり意識することができるようになったのは驚きでした。

　練習も同じ人とばかりではなく、毎回違った人とやるのですが、特に大勢が集まるセミナーなどでは自分の上達具合や立ち位置を実感できます。前のセミナーでは出来なかったことが出来るようになったり、いつの間にか自分なりの感覚を相手に伝えることが出来たりする喜びはシステマならでは、です。

　また、マスターをはじめ、インストラクターの方たちからも気軽に手ほどきを受けることが出来るのもシステマの大きな特徴で、そこに人としての尊敬はあっても、縦社会のヒエラルキーといったものはなく、和やかな状態で練習が出来るのも魅力です。

　システマを始めてから感情的になることが減り、気持ちに余裕が持てるようになりました。最近は息子も誘って一緒に練習していますが、親から見ても気持ちが少しずつよいように変化しているのを感じます。

　相手との繋がり、周りとの関係を重視するシステマはコミュニケーションの改善にも役立ちます。自然と相手とぶつからなくなるからです。

　一般には武術や軍隊格闘技として捉えられているシステマですが、それは一面に過ぎません。これからもシステマを通じてさまざまな「学び」や「気づき」に触れていきたいと思います。

　You tubeで、女性でもできる護身術を探していてシステマの動画に辿りつきました。手の平一つで相手を自由自在に動かしているのを見て、何が起きているのか不思議で、ぜひ一度体験してみたいなと思い申し込みました。

　今、始めてから約3か月経ちますが、すっかりシステマにはまっています。システマの魅力ってなんだろうって考えたとき、やっぱり最初に感じた不思議さ、深遠さにあるような気がします。実践的な武術でありながら健康法でもある、基本の動きは四原則というシンプルなものでありながら実際の動きは自由自在で千変万化、相手を倒す術でもあるが繋がる術でもある。相反するもの全てを包み込むような深遠なシステムに、探求してもしつくせない魅力を感じています。

　でも一番の魅力は、ワークの楽しさでしょうか。指導者のお二人や参加されている方々のお人柄にいつも心が和みます。時には、痛かったり怖かったり、悔しいこともありますが、笑いながらワークをしているうちに、心の壁も身体の鎧も取り払われて、素の自分にかえっていることに気付きます。フィードバックしあってリアリティを追求していくプロセスは他では得られない楽しさです。

　この3か月で、過剰な恐怖心、不安感を感じることが少なくなり、身体の余分な緊張がとれて、エネルギーを効率的に使えるようになりました。自分の心と身体、自分と他者、自分と世界が以前よりも深くつながりつつあるようにも感じています。

　システマを通じて、自分と自分を取り巻く世界がどんな風に変わっていくのか、楽しみにしながら続けていければと思っています。

半年習った感想。

最初はYouTubeのマスターの方々の派手な動画に目を奪われて入門？した口です。
近場ということでシステマ大阪・システマ京都を中心に練習に参加させていただいています。

まずは状態を整える、doよりもbe,becameを中心に目指すことになる、とでも言いましょうか。マーシャルアーツという特性上、練習そのものは時にしんどいときもありますが、インストラクターの方の指導の元、回数を重ねていき、状態を整えることが想像以上に心身に恩恵をもたらせてくれることを知りました。

身体の使い方、意識の使い方(意識で相手をコントロールする事も出来る)、呼吸の大切さ、姿勢を保つことによる優位性の確保、心身の状態を保つことの意義、恐怖心のコントロール、フィジカルからメンタルをコントロール出来る事実、自己受容すること(長所=短所、短所=長所)、人と比べることの不毛さ・ナンセンスさ、素直に目の前の人・事象に向き合う大切さ、…などなどを体で学べた様に思います。

そして、素晴らしい練習仲間の方々とのコミュニケーションもとても有り難く、競う気持ちなどは毛頭ありませんが、ともすればサボりがちな自分に「サボる訳にはいかないなぁ」と自然と思わされ、襟を正される有り難い存在です。
これからも少しずつ、ゆっくりじっくり学び、強くなっていきたいと思います
※あくまで個人の感想で、効果には個人差があります

いい汗かけます。

穏やかでシャイな人柄そのままにシステマのベーシックなエクササイズをリードしてもらえます。

システマというとっかかりの分かりにくい崖に、シンプルにクールにアタックしている感じでしょうか。楽しいですよ！

先生から呼吸の圧でプッシュアップをするように言われたが、どうしても力で体を持ち上げようとしてしまいました。２０秒かけて上がり下がりするプッシュアップでは、さらに自分が筋力に頼っている事を痛感しました。

非常にゆっくりやると、途中で筋肉の限界が来て緊張している部分が震え出すのです。

先生はリラックスして簡単そうにやられるのですが、やるのと見るのとは大違いでした。

しかし、呼吸を意識しながら動いて緊張を抜いていくのは気持ちが良いです。

それによって血行が良くなるのか、呼吸のエクササイズが終わる頃には冷たかった指先や手のひらが暖かくなっていました。

プッシュアップ、スクワットなどの基本動作を繰り返し行うだけでも、システマの呼吸力の威力を垣間見ることができました。

今までフルコンタクト系の人と競う・争うような格闘技を練習していたのですが、システマは対極にある(競わない・争わない)ような感じがします。

今までは殴ったり、叩きつぶすことに欲求を感じていたのですが、システマを習っているとそのような感情はいかに自分の心や体を制約し、自由さを失っていたのかを気づかされました。

それはシステマが武術として合理的・自然的でいて超実践的にできていて、理想的な武術だからと感じました。状況をコントロールするためには自身をいかにコントロールするか、カームでいられるかなど、感情や理性がいかに動きにリンクしているかを実感できます。

今は、システマの合理性・素晴らしさに魅力を感じています。